離婚 慰謝料 なし

シングルマザーによる離婚講座

離婚を専門に扱う某法務事務所に勤める1児のシングルマザーが、離婚に関する役立つ知識を発信します。

「離婚の慰謝料なし」に出来るか否かはこれを読めば分かります


離婚することになったが、妻から離婚の慰謝料を求められている。

 

離婚の慰謝料といえば高額なイメージがあるし、給料は少なく貯金もあまりないから、出来るなら慰謝料はなしにしたい。

 

しかし離婚にするにあたり、慰謝料をなしにする事なんて出来るのだろうか?

 

この様な悩みや考えを持っている方はおられると思います。

 

そこで今回は「離婚の慰謝料をなしにすることはできるか?」をテーマとして取り上げたいと思います。

 

 

離婚イコール慰謝料ではない

まずは離婚の慰謝料とは何かについてお伝えします。

 

稀に男性でも勘違いされているのは、

 

「離婚すれば男性が女性に慰謝料を払わなければならない」

 

「離婚を切り出した方が慰謝料を払わないといけない」

 

という内容ですが、必ずしもそうではありません。

 

上記のパターンでも、慰謝料を払わないといけない場合と、払わなくてもいい場合に別れるのです。

 

つまり、上記2つは慰謝料発生の直接的な原因にはなりません。

 

 

離婚の慰謝料とは何か

では離婚の慰謝料とは何かと言えば、離婚原因を作った側が支払う金銭的賠償のことです。

 

離婚原因とは有責な行為のことを指します。

 

つまり、あなたが有責性のある言動をして、相手配偶者に精神的苦痛を与えた場合、慰謝料を支払う責任が出てくるのです。

 

当たり前ですが、あなたに有責な行為が無ければ、慰謝料はなしとなります。

 

 

 

慰謝料なしの具体的ケース

では実際に、離婚の慰謝料なしの主な具体的ケースについてお伝えします。

 

主には次の5つです。

 

  • 性格の不一致
  • 夫婦双方とも離婚原因がある
  • 浮気相手と体の関係はない
  • 夫婦関係破綻後の不貞行為
  • 有責行為の証拠を持っていない

 

それでは個別に見ていきましょう

 

 

性格の不一致

性格の不一致とは、離婚理由のなかで一番多く挙げられている理由です。

 

「価値観が全く合わない」「同じ空間にいることが苦痛」など、その内容は様々。

 

その夫婦間の価値観や考え方の違い等は、夫婦での話合いや、共に尊重することで、その隔たりをなくすこと可能です。

 

どっちともが歩みよる努力をやらなかった、または努力が不十分だったので、どちらが悪いかをハッキリさせることは出来ないのです。

 

つまり夫婦どちらも責任はあるということです。

 

よって慰謝料はなしとなります。

 

 

夫婦双方とも離婚原因がある

あなただけに有責な行為があれば慰謝料を払う必要がありますが、配偶者にも有責な行為があれば、相殺されて慰謝料はなしとなる可能性もあります。

 

たとえば、夫婦ともに不貞行為(配偶者以外の異性と体の関係を持つこと)があるとします。

 

そして不貞期間や回数などが色々な要素が同じ程度なら、どちらも精神的苦痛の程度が同じと推測できるので、お互いの慰謝料請求権は相殺され、慰謝料はなしとなります。

 

 

浮気相手と体の関係はない

法律上、浮気で有責行為とされるのは、浮気相手と体の関係を持った時です。

 

ですので、浮気相手とキスをした、ハグをしたといった行為は有責行為とはなりませんので、慰謝料はなしとなります。

 

ただし体の関係がなくても、社会通念上相当な男女関係を超えたと裁判所が認めた場合は、慰謝料の支払い義務を負います。

 

 

夫婦関係破綻後の不貞行為

夫婦間には貞操義務があるので、配偶者以外の異性と体の関係を持つことは有責行為となります。

 

この例外として、夫婦の関係が破綻しているときは、平穏な夫婦生活という保護される対象の利益がないと判断されるので、配偶者以外の異性と体の関係を持っても有責行為とならず、慰謝料はなしとなります。

 

しかし、夫婦関係破綻を主張して慰謝料をなしにするには、単に夫婦仲が悪いでは到底通用しません。

 

詳しくは「夫婦関係破綻を理由に離婚したい方が知っておくべき事」をご覧ください。

 

有責行為の証拠を持っていない

慰謝料を請求する側がいくら訴えても、こちらが有責行為あった事を客観的に証明ができない限り、慰謝料を認める可能性は低いです。

 

裁判で慰謝料を認めてもらうには、判事に相手の有責行為にて精神的苦痛を受けたことを強調する事と、その主張が真実だということを信じてもらうことがとても重要です。

 

よって当該有責行為の証拠が鍵となりますので、請求側が判事を信じさせる証拠がないのであれば、慰謝料は認められません。

 

 

 

慰謝料を払う必要がある具体的ケース

次に逆に、慰謝料を支払う必要がある具体的なケース(有責性がある行為)についてお伝えします。

 

主な具体例は次4つです。

 

  • 不貞行為
  • DV
  • 悪意の遺棄
  • 性交渉の拒否

 

 

不貞行為

慰謝料の支払いをしなければならない場合の代表です。

 

慰謝料なしの具体例のところでもお伝えしましたが、配偶者以外の異性と体の関係(不貞行為)があれば、慰謝料を支払う義務を負います。

 

なお一度だけの不貞行為だとしても、慰謝料を払う義務は免れませんが、金額は低額となります。

 

※不貞行為と慰謝料についての詳細は「不貞行為の離婚慰謝料をより多く確実に受取りたい方へアドバイス」をご覧ください。

 

 

DV(身体的暴力・精神的暴力)

たとえ夫婦間であっても、配偶者からのDV(暴力)は絶対的に否定されますので、相手にDVを振るった場合は有責行為となり、慰謝料を支払う義務を負います。

 

DVは主に、身体的暴力と、近年増え続けている身体的暴力(モラハラ)があります。

 

※モラハラについての詳細は「モラハラ夫と離婚したい方が、実現化させる為に知っておくべきこと」をご覧ください。

 

 

悪意の遺棄

悪意の遺棄とは、簡単に言うと、配偶者や家族を故意的に放置してしまうこと。

 

夫が特別な理由もなく妻に生活費を入れない、働かない、妻を自宅に入れない等の行為は、悪意の遺棄となるので慰謝料を支払う義務が発生します。

 

 

性交渉の拒否

夫婦間には、夫・妻ともに性交渉を求める権利と応じる義務があります。

 

性交渉を特別な理由もなく拒み続けることは、夫婦関係に支障をきたすことになるので、有責行為となります。

 

特別な理由とは病気で性交渉が不可能な場合などです。

 

※性交渉拒否と離婚に関しての詳細「セックスレスで離婚を考えている方が知っておくべきこと」をご覧ください。

 

 

次の様な事情があっても慰謝料なしには出来ない

離婚の慰謝料を支払う必要がある具体的ケースについてお伝えしましたが、よく慰謝料を支払う側の方が、

 

「私には〇〇の様な事情があるのですが、それでも慰謝料なしには出来ないのですか?」といった内容の代表的な質問が2つあります。

 

そのひとつは「子供はいないのですが、慰謝料は払わないといけないのですか?」といった内容。

 

おそらく養育費と混同されているのだと思いますが、慰謝料と養育費は別問題です。

 

確かに子供がいなければ、養育費は払う必要がありませんが、だからといって有責行為が無かったことにはなりませんので、慰謝料はなしにはできません。

 

二つ目は「私には預貯金や不動産などの財産は何もありませんが、慰謝料なしにはできませんか?」といった内容。

 

財産がないから慰謝料を免除出来るとは当然なりません。

 

たとえ現時点では財産がなくても、単純に働いてお金を貯めて払えばいいだけという、当たり前すぎる結論となります。

 

 

 

慰謝料が発生しても協議離婚はなしにすることも可能

離婚する方法は主に次の3種類があります。

 

  • 協議離婚
  • 調停離婚
  • 裁判離婚

 

協議離婚以外は、家庭裁判所の手続きですので、もし、慰謝料を請求されているのなら、その手続きのなかでやりとりされる事になります。

 

ですので、調停離婚と裁判離婚による離婚であれば、原則慰謝料請求の事実判定や金額などは裁判所が関与します。(裁判離婚の場合はすべて裁判所が判断します)

 

しかし協議離婚の場合の慰謝料は、相手配偶者が承諾さえすれば、内容はいかようにも決めることが出来ます。

 

要は、有責行為の事実があったとしても、慰謝料なしにすることも可能です。

 

また慰謝料なしには出来ないとしても、相場より金額を低くすることも可能です。

 

その点は相手配偶者との交渉が全てとなりますので、離婚協議が極力円満なものとなるように進める必要があります。

 

なお慰謝料の相場や平均額については「離婚慰謝料の平均額のリアルな額をお教えします」をご覧ください。

 

 

 

慰謝料なしなら証拠を残そう

離婚の慰謝料なしで、無事協議離婚が成立したとしても、相手の慰謝料請求権がなくなるわけではありません。

 

離婚成立時から3年が経つまでは請求は可能ですので、離婚後に慰謝料請求をされる可能性があります。

 

この様リスクを避ける為には「離婚の慰謝料なし」という合意を、証拠として残るように「離婚協議書」を作成しましょう。

 

具体的には、離婚協議書に記する取り決め以外は、離婚後お互いに、何も請求をしないという意味の文言を載せるのです。

 

離婚協議書を作成しておくことで、後から「慰謝料なしなんて一言も言っていない、きっちり払ってもらいます」等という相手の主張は通りません。

 

また慰謝料を支払う場合においても「離婚前に決めた慰謝料は少ないので、あと100万円追加で請求します」

 

他には「確かに慰謝料なしで合意したが、よくよく考えたら私の財産分与の取り分が少ないから、その分を払ってほしい」等の様な請求を離婚後される心配が無くなります。

 

済んだと思っていた問題が、離婚後に再度勃発するほど苦痛なことはありません。

 

しっかりと離婚協議書を作成して、離婚後のトラブルを防ぐことが大事です。

 

※離婚協議書についての詳細は「離婚協議書を公正証書にすることで効力は絶大となります」をご覧ください。

 

 

 

離婚の慰謝料を免れない時の対処法

有責行為が確かにあり、相手が証拠をしっかり押さえているのなら、やはり慰謝料なしで離婚することは難しいでしょう。

 

その場合、少しでも慰謝料の負担を軽くする為に以下の提案をしてみましょう。

 

 

慰謝料の減額を求める

相手側が請求している慰謝料額は基本的に高めに設定されていることが大半です。

 

たとえば相場的には150万円の慰謝料額なのに、請求額は300万円といった様なことは多くあります。

 

単に「300万円は高すぎるから下げて」とだけ言っても、相手は納得しないでしょうから、そこは理論を持って減額を求めましょう。

 

その為には、過去の判例を調べる、離婚に強い弁護士などに相談するといったことが必要です。

 

なお相手は、こちらの有責行為で精神的苦痛を受けた結果、離婚や慰謝料を請求しているわけです。

 

ですから、最初から減額を求めると、相手の怒りを買い、減額させることのハードルが上がってしまいます。

 

ですので、まずは謝罪を表明し慰謝料を払う旨を伝えた上で、減額を求めましょう。

 

 

分割払いを求めることで減額できることも

基本的に相手は慰謝料の一括払いを望んでいます。

 

なぜなら、分割払いなら毎月入金確認しなければならないし、途中で未払いになるリスクもあるからです。

 

このことを考えると、一括払いを望むのは当然のことです。

 

そこで「もう金額少し下げてもらえるなら、お金を工面して一括で支払う」等と、提案してみましょう。

 

相手も「金額は下がるけど、確実に受取れるなら一括払いの方が無難だな」と思い、減額に応じてもらえる可能性があります。

 

 

 

まとめ

今回は「離婚の慰謝料をなしにすることはできるか?」をテーマとして取り上げました。

 

お伝えした通り、有責行為があってはじめて慰謝料が発生します。

 

ですので、まずは自身に有責行為がなかったかを確認してください。

 

また有責行為があったとしても、協議離婚の段階では交渉次第で慰謝料なしにすることや、大幅な減額することも可能です。

 

そして慰謝料なし等の場合でも、離婚後に慰謝料などを請求されない為にも、離婚協議書を作成してから離婚届を提出しましょう。

 

長くなりましたが、最後までご覧頂きありがとうございました。

 

まいみらいがお伝えしました。(私の離婚経緯などを載せたプロフィールはこちら

 

 

 

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