離婚を専門に扱う某法務事務所に勤める1児のシングルマザーが、離婚に関する役立つ知識を発信します。
こんにちは、まいみらいです。
突然、夫から離婚したいと言われた。
だけど私は絶対に別れたくない。
どうにかして離婚を避けて元の夫婦の状態に戻したいが、何をどうすれば夫が離婚を考え直してくれるか分からない・・・
旦那さんに離婚を求められた方の多くは、このような悩みを抱えているかと思います。
ということで今回は、夫と離婚したくない妻が離婚を回避し、関係を修復させる為の掟を取り上げます。
旦那さんに離婚を求められ悩んでいる方は、間違った行動をとって状況を悪化させない為にも必ず押さえるべき内容となっています。
目次
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夫と離婚したくないなら、まず以下のことを頭に置いておきましょう。
夫からの離婚請求を拒否すればするほど、夫は応じさせる為に次のような酷い言葉を浴びせてきます。
・もうお前を女性として見られない
・俺の気持ちが戻ることは一切ない
・不倫相手と一緒にいる方が自分らしくいられる
夫がこのような酷い言葉を投げかけるのは、早く楽になりたいからです。
夫としては、妻が自分との関係修復しようと頑張ることは嬉しいことではないので暴言を吐くのです。
妻を傷つけることが目的ではなく、婚姻継続を諦めさす為に酷い暴言を浴びせ「もう無理だ・・・」と思わせたいのです。
精神的に非常にキツイ状況ですが、あきらめれば夫婦の修復は100%できなくなり、離婚に至ることだけは確か。
妻はその冷淡でするどく心をえぐる言葉にも、耐える強固な心を持たなければいけないのです。
そして、夫との関係修復の為の行動を諦めずに取り続けることが必要となります。
とは言っても、「あんなに離婚に強い決意を持っている夫に、離婚を考え直させることなんて無理なのでは・・・」と思うかもしれません。
でも、夫との修復を諦めずに適切な行動を取り続けることで、「もう絶対に無理」と思っていたのが、数か月後には見事に元通りになっているケースは多くあります。
なぜか?といえば、人間の気持ちほど変わりやすものはないから。
挙式のときは、夫は永遠の愛を誓うほどあなたを愛していたのです。
それが今は愛していないに変わったということは、その反対も十分に考えられるのです。
今は確かに「妻に気持ちがない」と思っていても、何かのきっかけで、再び「愛しい」に変わることは、いくらでもあるですから。
妻が夫の離婚請求を断固として断っても、夫が強行突破をする可能性があります。
強行突破とは、夫が勝手に離婚届を書いて提出してしまうことです。
もしも役所がこのような離婚届を受理してしまうと極めて厄介なことになります。
受理されると戸籍に離婚した内容が書き記されて法律上の夫婦でなくなるのです。
いくら夫が妻に無断で提出した離婚届とはいえ、これを無効にするには裁判上の手続きをすることが必要となるのです。
これには多くの手間や時間を要し費用もかかります。
夫にこのような強行突破をさせないように、前もって防止策をとっておきましょう。
その防止策とは役所で「離婚届不受理申出」を行うことです。
離婚届の不受理申出を簡潔に言うなら「役所は離婚届を受け取らないでください」というお願いの書類です。
この書類を出すのに特別な理由は要りませんし審査もありません。
※離婚届不受理申出の詳細は「「離婚届不受理申出」で相手の一方的な離婚届の提出を阻止!」で取り上げています。
妻が離婚を拒否し続けると、そのうち夫は次のようなことを言ってくることも
「お前がいくら離婚を拒もうとも、裁判をすれば離婚は認められるから無駄だぞ」
一般の方は法律のことなんて分からないので、このような主張を聞かされると不安になるかと思います。
そこで実際に裁判で離婚判決が出されるケースをお伝えします。
夫の離婚請求が裁判で認められる為には、次のような原因のいずれかが求められます。
上記5つの原因を「法定離婚事由」と呼びます。
それではこれらの内容を簡単に取り上げます。
「不貞行為」というのは、妻が夫以外の男性と肉体関係を持ったという事情、つまり不倫のことです。
「悪意の遺棄」というのは、簡単に言えば、妻が夫や家族を完全にほったらかしにすることです。
「3年以上の生死不明」というのは、妻の音信不通が3年以上続いていて、生死が不明な状況にある場合です。
「回復の見込みの無い強度の精神病」というのは、妻が過度な精神病にかかり、治癒の目途もなく、夫婦の協力義務などが実現できない場合です。
「婚姻を継続しがたい重大な事由」というのは、妻が夫に暴力や精神的虐待をする、妻に過度の浪費癖がある、限度を超した宗教活動などの場合です。
これらの事情に妻が該当しなければ、離婚判決が出されてしまうことはありません。
妻が普通に夫や家族との日々を過ごしてきたのなら、法定上の離婚事由に該当することまずあり得ないのです。
ですので「裁判をすれば離婚は認められる」という夫の主張は、離婚に応じさせる為の“でまかせ”であることが多いでしょう。
※法定離婚事由の詳細は「あなたの離婚したい理由は裁判でも通用し、慰謝料もとれますか?」で取り上げています。
次に、夫と離婚したくないからといって次のような行動をとると、逆に離婚に向けて舵をとることになります。
上から3つは特にやってしまいがちな行動ですが避けることです。
それではこれらの内容を簡単に取り上げます。
夫が妻に離婚を求めたとき「俺は離婚したい」「私は絶対に別れない」といったやり取りが展開されるケースが多いです。
そこで夫から「それぞれが冷静になる為に一度距離を置こう」と別居の申し出をされることがあります。
申出を受けた妻は一度離れて暮らせば、夫は離婚を考え直してくれるかもしれないと思い、別居を受け入れることが多いです。
しかし一旦別居をしてしまうと、最終的に離婚する可能性が非常に高くなります。
なぜなら、別居してしまえば関係を修復する為に必要不可欠なコミュニケーションをとる機会が極度に減ってしまうからです。
実際に別居した多くの夫婦は結局そのまま離婚に至っていますし、私も別居から離婚となりました。
私の場合は自分から別居を開始したのですが、今思えば別居せずに元夫と問題を解決させる為の話し合いを続けていれば、離婚は回避できたかも・・・と少しの後悔があります。
以上のことから、夫と離婚したくないなら、別居は絶対に避けるべきです。
子供のことは最も優先するべきことですし、子供の為にも離婚を避けたいと思うことは当然です。
そこで子供が学校を卒業してからとか、子供が自立するまでなど、子供を理由に離婚をしたくないと夫に伝える方は多いです。
でも、そのように伝えても夫の離婚したい気持ちはあいにく変わりません。
仮に子供を理由に離婚を避けることができても、別居または家庭内別居になる傾向が強いです。
子供がそのような複雑な家庭環境で育てられることは、人格形成の上で悪影響を及ぼす恐れがあります。
結局、夫の離婚したい思い自体を解決しないことには、無意味なものとなります。
離婚の原因が明らかに夫にあるケースでも、離婚したくないなら夫のことを一方的に否定してはいけません。
また夫が間違っているということを理解させる為に、自身や夫の両親などに相談し、その両親などから夫を諭してもらうこともNGです。
そのようなことをしても、夫は反発し余計に意固地になるだけ。
たとえば、夫が不倫をしたくせに離婚したいと言われた場合、
「不倫したあなたが何を言っているの!そんなの許されるわけがない!絶対に離婚はしないから!!」
このように反論するより「あなたに不倫をさせたのも、私があなたのことを疎かにしていたからだよね」
という感じで、自身にも過ちがあるようなスタンスを見せることで、夫に罪の意識を感じさせることができます。
その結果、離婚を回避することが可能な場合があります。
伝え方ひとつで、夫の考えは大きく変わるケースもあります。
ですので「夫にこう言えばどう思うか?」を意識して、夫に対する言動をとることです。
家庭裁判所で行われる調停のなかには、夫婦関係の修復を目的とするものがあります。
「円満調停」というものですが、夫から離婚したいと言われてすぐにこの調停を申し立てるのは逆効果。
なぜなら、妻にいきなり円満調停を強行されることで、夫は妻に対しさらなる不信感を抱き反発するからです。
加えて、円満調停まで行っても夫の態度が変わらない場合は、“修復可能”という雰囲気になってしまいます。
家庭裁判所の調停委員を介して話し合うよりは、まずは直接話し合いをしたほうが夫からの情報が得られやすいです。
円満調停はあくまで最終的な手段です。
夫に離婚を考え直させることや夫婦関係を修復させることは、法律の力では何もできません。
自身が夫と向き合い、夫の気持ちを変えるしかないのです。
夫は何も、離婚したいと思った後すぐに妻へ離婚請求しているわけではありません。
多くは、長い間苦しんで悩みぬいて「離婚」を伝えています。
この夫の苦しい気持ちを理解する前に、修復へ向けて動き出しても夫の心には響きません。
よって夫婦修復の第一歩として、妻は夫の悩みや苦しみを理解することから始めることです。
その為には夫との話し合いが必要不可欠です。
話し合いでは夫が妻と離婚したい理由を伝えると思いますが、反論の必要性は全くなく、まずは夫の気持ちの全てを受容するのが基本。
夫の主張を全て聞いたところで「時間がほしい」と伝えることです。
そして夫が妻に不満に感じていた面を改善させることが必須となります。
夫が妻と離婚を望む理由として多いのは「妻から愛されていない、認められていない」ということ。
男として、夫として、一家の主として、自分という価値を妻に認めてもらえていない、という悲しみや怒りからくるのです
「それは違う、誤解だよ」等と、こちらが夫の考えを変えさせようとするのは無駄です。
今こちらが変えられるものは自分自身だけ。
強く認識すべきことは、夫から離婚を求められている現実は妻自身が作り出したものということ。
よって婚姻中の夫に対する言動を振り返り、離婚請求されている原因を追究し、それを改善させると夫も少しずつ考えが変わります。
ですので、夫に離婚を考え直させ関係修復をしたいのなら、自分が変わることを何よりも優先しなければいけません。
今回は、今回は、夫と離婚したくない妻が離婚を回避し、関係を修復させる為の掟を取り上げました。
法律で離婚を阻止することは可能ですが、夫婦関係を修復させることはできません。
夫婦関係を修復するには、まずは夫の苦しみを理解することから始めること。
そして、こちらが改善すべきことは何よりも最優先で取り組むことが必要です。
それでは最後までご覧頂きありがとうございました。
まいみらいがお伝えしました。
いつも夫婦喧嘩をする位に悪くなった夫婦関係を変えるには、相手次第だと思いがちですが実際はそうではありません。
あなた自身の行動次第で夫や妻の考えを変えることができます。
そのことについて詳しく取り上げています。
夫婦関係の修復の仕方で悩んでいる方は下のオレンジ色のボタンよりご覧ください。↓
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