離婚を専門に扱う某法務事務所に勤める1児のシングルマザーが、離婚に関する役立つ知識を発信します。
こんにちは、まいみらいです。
信じていた旦那が浮気をしていたことが発覚してから、食事がロクにのどを通らないほど精神的に苦しんでいる・・・
浮気の責任は旦那だけではなく浮気相手にも当然ある。
私がこんなに苦しんでいて、旦那は泣いて私に許しを請う毎日なのに、浮気相手が無傷なのが許せないから慰謝料を請求したい。
でも、そもそも法的に浮気相手に慰謝料の請求ができるのか分からないし、可能だとしてもどうやって請求をしていいか分からない。
このような悩みを持っている方はおられるでしょうし、実際に私もそうでした。
ということで、今回は旦那の浮気相手から慰謝料を取る為の請求方法を取り上げます。
主には、浮気相手に慰謝料請求ができる条件や、慰謝料の相場、慰謝料の請求方法をお伝えします。
人の家庭を壊した責任を浮気相手にもしっかり取ってもらい、この問題に決着させましょう。
なお、浮気した旦那に対しての慰謝料請求についての詳細は「浮気で離婚する場合の慰謝料をガッチリ受取る為の方法を徹底解説」で取り上げています。
目次
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最初に浮気(不貞行為)の慰謝料とは何かをお伝えします。
浮気の慰謝料とは、妻がある者が、妻以外の女性と自由な意思で肉体関係を持った。
そのことで妻が負った「精神的苦痛」を慰謝させる為の賠償金のことを言います。
慰謝料という金銭を支払ってもらうことで、浮気によって受けた心の痛みを少しでも軽減させようとする制度です。
よって夫に浮気をされた妻は、旦那に対して慰謝料を請求できますし、場合によっては旦那の浮気相手に対しても可能です。
旦那の浮気相手に慰謝料を請求できるには、次の3つの条件が必要となります。
それでは個別に見てましょう。
浮気相手が旦那を既婚者と知りながら(故意に)、肉体関係を持ったことが要因です。
肉体関係が伴わないデートやキスだけの関係の場合は、原則的に慰謝料の請求をすることはできません。
また、浮気相手が旦那を既婚者と知らなかったとしても、そのことに過失がある場合は慰謝料を請求することができます。
なお最近ですが、肉体関係がなくても慰謝料の請求が可能という裁判例がでました。
とはいえ、これはあくまで例外で基本的には肉体関係があることが必要です。
過失とは「旦那に配偶者がいることを注意すれば、知ることができた」状態のことをいいます。
たとえば、極端な例として、旦那が「自分は独身者」と浮気相手に告げている。
しかし、旦那の指にはいつも結婚指輪がはめられていた。
このような状態であれば、注意して見ればすぐに既婚者だと分かるのに、確認を怠って不倫関係になった場合は過失があるといえます。
また、浮気相手が当初は独身者だと過失なく信じていたが、その後に既婚者だと知った後もなお不倫関係を続けている。
この場合も慰謝料の請求は可能です。
夫婦関係の破たん後に不貞行為があったとしても、浮気相手の存在が離婚原因ではないので慰謝料の請求は原則できません。
夫婦関係の破たんとは「第三者から見ても婚姻生活が破たんしていて、元通りに修復する見込みも無くなった状態」をいいます。
夫婦は別居中であるが半年や1年ぐらいでは、夫婦関係が破たん状態とは認められません。
認められるケースの例としては、夫婦仲が悪くなり別居をしたが、その間は何の連絡も取り合わずに15年が経った。
この場合は、夫婦関係が破たんしていると判断される可能性は高いといえます。
浮気をしているという証拠がなくても、示談の段階では浮気相手に慰謝料を請求することは可能です。
しかし実際に浮気相手に慰謝料を請求してみても、不倫の証拠が無ければ、ほとんどの場合は事実を認めようとしません。
また浮気相手が不倫事実を否定し続け、裁判になった場合は100%真実であろうと、証拠がない限りは不貞行為があったことを認めてもらえません。
ですので、浮気相手に慰謝料の支払いを応じさすには、証拠があることがやはり必須となります。
証拠の例は次の通りです。
ポイントですが、些細なものだとしても全て取っておくことで、それらを組み合わせることによって不倫事実を証明できることがあります。
旦那の浮気相手への慰謝料請求は、何も離婚をしなくても、
「浮気相手に故意または、過失がある」と「夫婦関係が破たん後の不倫関係ではないこと」の要件を満たせば可能です。
ただし、慰謝料額は離婚する場合と比べて低くなる傾向にあります。
「旦那の浮気相手の慰謝料はいくら程になるの?」
このように相場的な金額を知りたい方は多くおられるでしょう。
結論からお伝えすると、浮気の慰謝料の相場というのはあってないようなものです。
お伝えした通り、慰謝料というのは精神的苦痛・損害に対する賠償金である為、その苦痛・損害は目には見えません。
よって「このケースは300万円」というような、明確な基準を法律で規定することはできないのです。
とはいえ、それなりの目安がなければ慰謝料を決めようとも決められません。
そこで過去の裁判例などを参考した、大まかな慰謝料の目安は以下の通りです。
離婚に至る場合・・・~100万円
離婚する場合・・・100万円~300万円
裁判所が慰謝料を決定する際は、浮気が原因で離婚するか否かのみならず、不貞行為の回数など様々な事情を考慮されます。
一般的に慰謝料が高くなる事情は次の通りです。
浮気相手に慰謝料を請求する上で、最初の段階では示談での解決を試みます。
主に次の2つの方法が考えられます
それでは個別に見てみましょう。
直接浮気相手と面会し、その場で慰謝料をを請求し、浮気相手の合意を取り付けるのが最も早く問題を解決できる方法です。
しかし、浮気相手と顔を合わせることに強い抵抗感を持つこともあるでしょうし、冷静に話し合いができるかが何よりも問題です。
浮気相手が素直に浮気を認めればいいですが、残念ながら多くの浮気相手は自分は悪くない的な発言を迷うことなくしてきます。
そのような発言を聞けば凄くストレスが溜まりますし、つい感情的になりマイナスとなる言動をとってしまう恐れがあります。
たとえば、浮気相手にビンタしてしまう、恫喝的な行為をしてしまうことです。
このような行為で、こちらが不利になることも。
ですので、よほど冷静かつ交渉能力が高い方以外はお勧めできない方法です。
浮気相手と直接会って慰謝料を請求する難しさについては、後ほど私の経験も踏まえて再度取り上げています。
浮気相手に慰謝料を請求する基本的な方法は「内容証明」を送ることです。
内容証明とは、誰が・いつ・どんな内容の郵便を誰に出したかを郵便局が証明してくれる特殊な郵便です。
通常の手紙と比べて、郵便局の印がたくさん押されており威圧感があります。
通常の手紙ではなく、あえて内容証明を送付することで、浮気相手に対して、強い意思・真剣な態度を伝えることができます。
そして文面の一部には、次のような内容が入れられることが多いです。
このような文面を入れることで、浮気相手がプレッシャーを感じるので、慰謝料の支払いに応じる可能性がUPします。
内容証明は法律家でないと作成ができないわけではなく、一般の方でも可能です。
書店で離婚関連や内容証明の本を購入すれば、浮気相手の慰謝料請求のサンプルが載っている本もあります。
またはインターネット上でも、サンプルを見つけることができます。
それらを見れば内容証明の文面自体は作れるでしょう。
しかし、これらのサンプルは簡単で一般的な文章ですので、それが請求者の実情に合うかは分かりません。
それに内容証明を送れば、すぐに浮気相手が「申し訳なかったです。慰謝料を支払います」なんて展開になることはかなり稀です。
浮気相手の反応の多くは、事実を否定したり、積極的に誘ってきた旦那が悪い等、あらゆる反論を繰りだし慰謝料を払わないのです。
浮気相手に責任を認めさすには、浮気相手の主張は責任を免れることができないことを辛抱強く説き伏せる必要があります。
しかし、相手に責任を認めさせるようにもっていく文面のサンプルは、本にもネットのどこにも載っていません。
また内容証明を送り、浮気相手が慰謝料の支払いに応じた場合、示談書を作成することが必須。
浮気相手が不貞行為の事実を認め、慰謝料の支払いに同意した旨の証拠を残し、その後のトラブル発生を防ぐ為です。
示談書についても少数ですが、離婚関連の本やネット上でサンプルはあるので自分で作成は可能です。
しかし法律に詳しくない一般の方が、その状況に合わせた適切な示談書をミスなく作成するのは難しいでしょう。
以上のことから、一般の方が浮気相手に対し慰謝料の請求をすることは、非常に難しく失敗に終わる可能性は高いといえます。
ですので、浮気相手への慰謝料の請求を成功させたいなら、費用は必要となりますが、やはり弁護士などの専門家に依頼するべきですよ。
実際、私自身がそれを痛感させられました。
私は旦那と離婚するきっかけを作った浮気相手に対し、強い怒りを持っていました。
しかし、浮気相手と会ったときに、素直に謝罪すれば慰謝料を取ることは考えていませんでした。
ところが、夫の浮気相手は謝罪するどころか、身勝手な言いわけを並べたあげく、「浮気されるようなあなたが悪い」と私を批判したのです。
はらわたが煮えくり返るような思いをしましたが、その場は怒りの感情を必死に押さえてやり過ごしました。
絶対に責任を取ってもらわないと気が済まないと感じた私は、その後ネットの情報を参考に慰謝料請求書を作成し浮気相手に送りました。
しかし浮気相手はそれを無視しました。
私はもはやどうしていいか分からずに、やり場のない怒りに途方に暮れていました。
その後、男女関係の問題を専門とする弁護士に慰謝料請求の代理をお願いしました。
それでも浮気相手は素直に責任を認めず反論ばかりしていました。
弁護士から浮気相手の行為は責任を免れることはできない旨を伝え続けてもらった結果、ようやく慰謝料を払うことを認めたのです。
最初から専門家に依頼しておけば、直接浮気相手とやりとりする必要は無かったし、
何よりもあれほど嫌な思いはせずに済んだのにと後悔しました。
私のような嫌な思いをしたくない方は、浮気相手の慰謝料請求は迷わず専門家に依頼することです。
弁護士を通じて内容証明を送っても、残念ながら相手が一切応じない場合もあります。
理由は「自分は悪くないと信じて疑わない」「慰謝料を払えるお金がない」「慰謝料を請求されることに納得がいない」等、人それぞれです。
この場合は、家庭裁判所に慰謝料請求の民事調停を申し立てる。
または、調停をせず直接に訴訟を提起することも可能です。
なお、慰謝料の請求額が140万円以下の場合は簡易裁判所に提訴。
140万円を超える場合は地方裁判所に提訴することになります。
訴訟の場合は、慰謝料を請求できる要件を満たし、しっかりとした証拠があれば、浮気相手がどれだけ慰謝料を払わないといっても、慰謝料の支払いが命じられます。
今回は旦那の浮気相手から慰謝料を取る為の請求方法を取り上げました。
今回お伝えしたことが、浮気相手への慰謝料請求をお考えの方の参考に少しでもなったのなら幸いです。
繰り返しになりますが、浮気相手に対する慰謝料の請求は、一般の方がやると失敗に終わる可能性が高いです。
そうならない為には、専門家に依頼されることお勧めいたします。
なお浮気相手の慰謝料請求について、もっと詳しいことを知りたい方は私が別に運営している専門のブログがあります。
下記のリンク↓をクリックしてご覧ください。
それでは最後までご覧頂きありがとうございました。
まいみらいがお伝えしました。(私の離婚経緯などを載せたプロフィールはこちら)
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