離婚を専門に扱う某法務事務所に勤める1児のシングルマザーが、離婚に関する役立つ知識を発信します。
離婚協議をしているが、相手が全く聞く耳を持たず、話し合いが進展しない。
離婚を切り出すと、暴力を振るわれる可能性が高い。
離婚調停を行ったが不成立に終わったので、離婚裁判をしたい…などなど
こういった場合、問題解決を図るべく弁護士の力を借りようと考える方は多いでしょう。
しかし離婚の弁護士選びは単純ではありません。
サポートを依頼する弁護士選びを間違えると、取り返しのつかない悲惨な結果となってしまいます。
そんな事態にならない為に、ここでは離婚の弁護士選びをするにおいて、必ず押さえておきたいことをお伝えします。
目次
最初に弁護士についてお伝えします。
弁護士に依頼さえすれば、もう後は安心だと考えている方がいるかもしれませんが、それは大きな間違いです。
確かに弁護士は最難関の司法試験をクリアした、とても頭も良い方ばかりです。
だからといって、どんな分野でもオールマイティにこなせるか?と言えばNOです。
個々の弁護士によって得意分野や専門分野があります。
たとえば、企業法務と労働法務を専門にしている弁護士がいるとします。
離婚業務は一切手掛けたことがありません。
その弁護士に離婚についての弁護を依頼すれば、どうなると思いますか?
その弁護士が離婚はあまり扱ったことが無いとのことで、断ってくれれば問題はないのですが、もし引き受けたなら最悪な展開です。
離婚業務レベル1の人に依頼しても、良い結果になる可能性は低いでしょう。
ですので弁護士はオールマイティではなく、専門分野や得意分野があることを知っておきましょう。
弁護士はみんな誠実な人ばかりで、こちらの気持ちを汲み取って、尽力してもらえると思っていませんか?
残念ながら、そうではありません。
弁護士にも非常識な人はいます。
その後運賃を払わず途中下車した挙句、スマホをそのタクシーに投げつけるという事件がテレビで取り上げられていましたよね。
この様な弁護士もいるのです。
社会的地位は高いのに、色んな弁護士がいるのです。
依頼を引き受けた案件についても同じで、誠実に仕事をする方と、そうでない方がいるのも否定できないのです。
もし不誠実な弁護士に弁護を依頼してしまうと、望む結果を得ることは難しいでしょう。
よって初めから全面的に信頼を置くことはやめましょう。
先ほど、各弁護士によって専門分野などがあり、離婚なら離婚を専門分野にしている方を探すことが必要だとお伝えしました。
では「離婚を専門としている弁護士なら安心か」と言えば、そうとは言い切れないのです。
離婚分野は他の分野と比べると特殊です。
いくら離婚の法律や判例に詳しくても、自分の希望通りに事が運ぶとは限らない場合があるのです。
企業法務を専門分野にしているなら、法律が全てなので、法律や判例などに詳しい方だと心強い限りです。
一方、離婚においては法律が全てではないのです。
離婚は夫婦双方の感情が大きく関わってくるので、法律通りにいかないのです。
法律論を振りかざせば、それ通りに事が収まる世界ではないということです。
それに加え、多様化している現在社会により問題が複雑化しています。
特に近年増え続けているモラハラ案件はその傾向が顕著です。
ですので、離婚の法律や判例に詳しいだけでは足りません。
人間の感情面を深く読み取ることが出来るスキルに加え、現在の複雑化した問題に対する数々の経験則が必要となるのです。
しかし実際は、そこまでをカバーした弁護士は多くはありません。
ここまで弁護士と離婚案件の特殊性についてお伝えしましたが、弁護士なら誰でもいい訳では無いことがご理解頂けたと思います。
ここからは、サポートを依頼する弁護士の見極め方などについてお伝えしますね。
その前に弁護士にサポートの依頼を考える前に、ご自身の現在の状況を確認しましょう。
離婚協議中で、離婚条件の一部で話がなかなか進展しないが、前向きに話し合いを重ねられている。
この様に、話し合いが出来ている状況なら、弁護士は出さない方が賢明でしょう。
なぜなら、弁護士を代理人に立てることは「宣戦布告」している事と同じです。
相手が話し合いにきちんと応じるということは、円満離婚が出来るように努力している表れです。
それなのに、話し合いが思い通りにいかないからいって、いきなり弁護士が代理人として交渉してくると相手はどうなりますか?
どう考えても身構えますし、不信感が出てきますので、態度を硬化させます。
そうなると相手は心を閉ざすので、状況は複雑になり、問題解決は長期化するのです。
つまり弁護士を通すことで、逆に上手くいく事もいかなくなり、状況を悪化させる事もあるのです。
ですので、夫婦で前向きに話し合いが出来る状況であれば、弁護士は入れるべきではありません。
当然ですが、単に話し合いしたくないから、顔を見たくないから、という理由で、最初から弁護士を立てるのは論外です。
弁護士にサポートを依頼するタイミングは、相手から酷いDVを受けている等の特別な理由がなければ、話し合いを尽くしたが、これ以上はどうやっても無理である、等と言った状況が必要です。
次に、実際のサポートを依頼する弁護士を決定するまでの過程についてお伝えします。
ここまでを読んで頂ければ、もうお分かりだと思いますが「相談に行ったらすぐに依頼をしなければ」という流れは絶対にNGです。
まずは弁護士と面談して、その弁護士は自分の問題を解決してくれそうかを見極めましょう。
弁護士に敷居を高く感じるのは仕方がありませんが、自分が弁護士を選ぶという意識を強く持ちましょう。
相談に行った際は、弁護士の話を受け身で聞いていてはいけません。
法律の事は分からないから、弁護士に一任するという姿勢ではいけません。
繰り返しになりますが「とりあえず弁護士に依頼すれば、自分の思い通りに事が運ぶ」ということではありません。
その弁護士の技量などによるのですから。
相談はそれを見極める場なのですから、自分からも積極的に質問をしないといけません。
積極的に質問をする為には、法律上における離婚の仕組みの全貌を、大まかにでも知っておくことが必要です。
離婚の法律知識がないと、質問すべきことが薄くなります、
たとえば「夫が子供は譲らないと言っているのですが、どうなるんでしょうか?」みたいなことを聞くのです。
聞かれた側は「子供の親権が争われた場合、裁判所は90%以上母親を親権者に指定するのでご安心ください」
等といった、答えが返ってくるかと思いますが、それはネットでも調べればすぐに分かる基本的なことです。
でも知らないから「そうなんだ、この先生にお願いすれば問題なさそうだな」という考えになる可能性が高いのです。
といった様な、一歩踏み込んだ質問が必要なのです。
自分に必要最低限の離婚の知識がなければ、相手は一般的な本やネットで書かれていることを説明されるだけで終わります。
それでは本当に離婚が得意な弁護士か否かは見極められません。
色々と疑問に感じることを質問して、その受け答えを聞いて、最終的にサポートを依頼するか否かを判断するのです。
離婚の最低限の知識がないと、何を質問していいか分からないので、受け身になり、判断機会が極端に減る結果、見極めの材料が集まりません。
離婚の大まかな法律知識を知っておくことは、自分の置かれた状況を客観的に知ることにも繋がります。
そのことは弁護士を見極めにも役立ちます。
たとえば「今の配偶者と別れて不倫相手と一緒になりたい」という、相談を弁護士にしたとします。
この相談者は不倫をしているので、有責配偶者となり、基本的には離婚請求は認められません。
弁護士の回答が「分かりました。引き受けましょう。どうせ夫婦間は冷めきっているのでしょう」だったとします。
相談者に離婚の知識があれば「あまり深く考えず安請け合いする先生だな、普通なら有責配偶者からの離婚請求は難しいという説明があってもおかしくないのにな、この先生はやめておこう」と判断できます。
そしてサポートをお願いしたら、その思いとは裏腹に全然うまく事が運ばず、気がづけば2年もの間、何も進展していないという状況に。
結局、多くの時間とお金を捨てるという最悪な結果になってしまう、という可能性があるのです。
まとめると、見極めする為には、自分の離婚に関して、弁護士と会話が出来なければならないということです。
ただし、離婚の知識を元に弁護士に質問するときは注意が必要です。
それは「自分の意見を強く主張する」ことです。
弁護士はプライドが高い方ばかりに加えて、法律においては真のプロです。
それなのに、ほんの知識を持っている相談者に、強く主張されると気分を悪くすることは当然です。
そうなると、きちんと質問に答えてもらえないかもしれません。
ですので、質問するときは謙虚にするようにしましょう。
サポートを依頼する弁護士を選ぶ際のポイントについてお伝えします。
基本は先ほどお伝えした相談時の弁護士との会話をベースにします。
当たり前すぎることですが「こちらの話をしっかりと聞いてくれる」ことが大前提です。
こちらが話している途中で遮られ、一方的に話されるようなタイプの方だと正直難しいでしょう。
そもそも自分が思い通りになるような結果を望むのであれば、弁護士との密なコミュニケーションは絶対不可欠です。
加えて、こちらの話をしっかりと聞かないタイプの方は、自分が思っていない方向へ、話が勝手に進められる恐れがあります。
次に、こちらが質問した時に、曖昧な回答や、はぐらかされていると感じるなら、依頼は見送った方が無難かもしれません。
相手のタイプにもよりますが、あまり離婚のことが詳しくない可能性があります。
選ぶ際の最大のポイントですが「相性が合う合わない」は重要です。
繰り返しになりますが、最大限のサポートをしてもらうには、弁護士との密なコミュニケーションは絶対不可欠です。
相性が合わなければ、コミュニケーションをうまく取れない可能性が断然高いです。
この人とは合わなさそうだな、と感じるなら高確率で合いませんので、無理にその弁護士に依頼する理由はどこにもありません。
依頼をした後に、やっぱりこの弁護士とは合わないからやめようと思っても、通常50万円ぐらいする着手金は1円も返ってきません。
確認しておきたいのが「モラハラやDV案件」をサポート実績についてです。
先ほどお伝えした通り、現在の離婚問題は複雑化しており、法律だけをもって解決することが難しくなっています。
その複雑化の代表格である「モラハラ」や「DV」案件。
これらの弁護実績が豊富な弁護士は、真に離婚が得意な弁護士といっても過言でないはずです。
通常、法律だけでは解決しにくいモラハラ案件などは、積極的に受けようとはしません。
よってモラハラ等案件の解決実績が豊富というのは、それだけ離婚問題に向き合っている方だと言えるでしょう。
信頼できる弁護士を見つけ依頼すると決めたなら、最大限のサポートをしてもらう為にこちらがやるべきことがあります。
知っている情報は全て伝えること
「これはあんまり重要性のない情報だから伝える必要はないか」と勝手な判断をしてはいけません。
そういった情報が決め手となることもあります。
包み隠さず全てを伝えるのです。
良いサポートをしてもらうには、やはり信頼関係は重要です。
信頼関係がないと、コミュニケーションがうまく取れない為、打ち合わせが不十分となります。
そのことがトラブルになったり、致命傷になる事もあるのです。
「こんなことを伝えたら恥ずかしい」と思うこともあるかもしれませんが、そのことが自分を助けると思い、しっかり情報提供をしましょう。
今回は離婚の弁護士選びをするにおいて、必ず押さえておきたいことを取り上げました。
誰にサポートを頼むかによって、結果は大きく変わってきます。
より良い弁護士を見つけられるように、ぜひ参考にしてください。
なお、この下の欄で「弁護士などの専門家と相談者のマッチングサービス」の紹介についてのリンクを貼っています。
これを利用することで、自身の希望する専門家が見つかり易く、弁護士などを探す負担が少なくなると思い紹介しています。
実際この様なサービスを利用するにしても、今回お伝えしたことを押さえるのは必須です。
今後の人生が掛かっていますので、弁護士を選ぶ際は慎重に進めるようにしましょう。
あなたは弁護士を通して、離婚や財産分与、年金分割の請求を考えているが、次のような悩みや考えをお持ちではないでしょうか?
このような希望を満たしてくれる弁護士等を「無料」で探してもらえる案内所があります。
理想かつ離婚に強い弁護士をお探しの方は、詳細を下のオレンジ色のボタンからご覧ください。↓
スポンサーリンク
妻に浮気を許してもらうには?適切な行動を解説【償い・反省・誠意】
旦那の浮気を許すことを考え中なら失敗しない為に知っておくべき事
夫の浮気から夫婦再構築させる為に押さえるべき4つのポイント
旦那が嫌いで離婚したい!それを成功させる為の全手順をお教えします
【突然妻から離婚したいと言われたら】今すぐ確認すべき重大ポイントを解説
【妻が出て行った】離婚したくない方が別居中にすべきことを徹底解説
妻からの離婚請求を回避し、夫婦関係を修復させる為の確かな方法
未払い養育費を請求して全額回収!元夫の逃げ得を防ぐ手段を解説
養育費を継続的かつ確実に払わせる方法を徹底解説!
離婚のメリットとデメリットを徹底解説!間違いのない決断を導く